衝撃的なストーリー展開
「おくることば」は少年漫画雑誌「月刊少年シリウス」で2017年から連載が始まり、全3巻で完結しました。
ジャンルは青春ミステリーで、スリルに満ちた作風です。作者の町田とし子は、きれいで読みやすい作画が定評です。「おくることば」の主人公は、男子高校生の佐原です。
ここからはネタバレになりますが、連載第一回目から交通事故に遭います。魂だけの存在になった佐原は、教室に忍び込みます。
さらに、実は交通事故ではなく、クラスメイトの美少女・千秋に殺されたと、佐原は語ります。衝撃的なストーリー展開が続き、ページをめくる手が止まりません。
ほかの登場人物として、漫画を描くのが趣味でオタクと呼ばれている託、正義感が強い女子の蓮乗、霊能師の娘でギャルのメイなどがいます。
「おくることば」には、重要な登場人物がもう一人います。それは、十年前に交通事故に遭った実知です。
みったんと呼ばれており、年上の佐原と千秋は面倒を見ていました。ところが、みったんに手をかけたのも千秋だと、佐原は信じています。
さらに、佐原はみったんと行動をともにして、千秋が行ったことをみんなに伝えたいと考えます。霊感を持つメイは、事実を突き止めるために、佐原のクラスメイトたちに近づきます。
そして、ついに真実に辿り着くことに成功しました。
予想外のラスト
「おくることば」の3巻は、予想外のラストで終わりました。
実は、佐原もみったんも死んでいませんでした。交通事故に遭った後、治療を受けながら眠り続けていたのです。メイが見えるのは幽霊ではなく、死にかけている魂でした。
しかも、佐原の家族は生き返らないことを覚悟して、クラスメイトたちに真実を伝えていませんでした。やがて、佐原は目を覚まします。千秋は殺人犯ではありませんでした。
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