バガボンドとは
バガボンドは吉川英治の小説「宮本武蔵」を原作とする青年漫画です。作者は「スラムダンク」で知られる漫画家井上雄彦で、2000年には文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、2002年には手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しました。単行本は37巻まで発売され、累計発行部数は8,200万部を突破しています。
バガボンドはラテン語のさまよう者を語源とする英語で、放浪者、漂泊者という意味があります。原作つきといいながら佐々木小次郎がろう者として描かれるなど、バガボンドのキャラクターにもストーリーにも井上雄彦のオリジナリティーが溢れる作品です。
バガボンド休載の理由とは
バガボンドのモーニングの休載は、2015年が初めてではありません。井上雄彦のインタビュー集「告白」によれば最初にバガボンドが長期休載に入ったのは2010年10月ごろのことです。井上雄彦の体調不良が原因でした。2012年3月にモーニングの連載が再開されましたが、それまでは週1回の連載だったものが長期休載後は月に1度になります。
井上雄彦の体調不良は2010年7月ごろから始まりました。2008年から2010年にかけて行われた「井上雄彦・最後のマンガ展」で宮本武蔵の最後を描いていた井上雄彦は、2010年の初めにバガボンドの連載終了を意識し始めたことをブログで明かしています。
告白の中で井上雄彦は「一番いい終わりどきを逃したのかな」という気持ちがあったと語っており、このことが井上雄彦を追い詰める原因になっていると考えられます。
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