相撲をテーマにした少年漫画「火ノ丸相撲」
「火ノ丸相撲」は、相撲をテーマにしてスポ根です。少年漫画で相撲を扱うことは珍しく、注目を集めました。
ここからはネタバレになりますが、本作品の主人公である火ノ丸潮は身長が低く、力士としては不利な体型です。けれど、稽古を積み重ね、高校で相撲部に入ります。
部長が一人しかいない弱小部ですが、溜まり場にしていた不良を打ち負かして追い払います。火ノ丸潮には横綱になるという夢があり、一途に努力する姿は感動的です。
また、すでに亡くなった母親の「大きな体に生んでやれなくてごめんね」という言葉を思い出すシーンがあります。本作品には女性のファンも多く、火ノ丸潮と母親の関係に感動する読者は大勢いました。
「火ノ丸相撲」は高校編が終了したあとに、大相撲編が開始します。念願の力士になった火ノ丸ですが、大怪我をしたこともあり、順風満帆ではありませんでした。
最終的に、火ノ丸潮は大相撲で優勝して物語は完結します。たくさんのライバルや仲間との出会いもあり、友情物語としても秀逸です。
また、高校時代に相撲部のマネージャーだった女性と交際をして、結婚の約束をします。恋の行方を見守っていたファンは、ハッピーエンドに大満足しました。
「火ノ丸相撲」の打ち切りは真実か?
「火ノ丸相撲」は2014年から2019年まで連載され、全28巻で完結しました。作者は格闘技が大好きなので、相撲の知識も多く、読みごたえのある作品に仕上がっています。
「火ノ丸相撲」が終了した時、打ち切りの噂が流れました。けれど、全28巻は決して短い連載ではありません。それなのに打ち切りの噂が出た理由は、火ノ丸潮が横綱にならなかったからです。
平幕のままで最終回を迎えたので、多くの読者は打ち切りにされたと思いました。
ところが、「火ノ丸相撲」に寄せられた満足度は高く、横綱になるまでの姿を描かなくても納得しています。その理由は、最終回には感動的なシーンがあるからです。
横綱を投げ飛ばす火ノ丸潮は「かーちゃん、小さく生んでくれてありがとう」と、胸の内で感謝します。低身長のハンディを乗り越えたセリフは効果的で、レビューの高評価につながりました。「火ノ丸相撲」は打ち切りではなく、大団円でした。
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