作者の世界観が反映されている「どうぶつの国」
「どうぶつの国」を描いた雷句誠は、「金色のガッシュ!!」が大ヒットした漫画家です。「どうぶつの国」は2009年から2013年まで連載され、講談社漫画賞児童部門を受賞しています。
児童向けの漫画ですが、初回は赤ちゃんが川に捨てられるという衝撃的なシーンから始まります。その後、主人公である赤ちゃんはタヌキに拾われ、タヌキの村で育てられますが、序盤と中盤、終盤では作風が大きく異なります。
序盤は牧歌的な雰囲気が漂っており、ほのぼのとしたギャグ漫画です。ところが、草食動物と肉食動物の対立が描かれ、中盤から深刻なバトルシーンが増えます。
ここからはネタバレになりますが、終盤では、未来からのトリップなどSFファンタジーの要素が盛り込まれます。最終巻では、動物たちが捕食し合うことがないようにと、主人公が「永遠の実」を伝えて大団円です。
打ち切りが噂された「どうぶつの国」の真相は
「どうぶつの国」は、人間と動物の単なる愛情物語ではなく、生死や種の保存を伴う深遠なテーマが含まれている漫画です。全14巻の単行本が発行されており、連載は完全に終了しました。
途中からテーマが重くなったことに驚いたファンは多く、人気が出なかったのではないかと噂されました。前作「金色のガッシュ!!」の発行部数は累計で2300万部を超えていたために、比較されることもありました。
「どうぶつの国」はシリアスなテーマなのに、適度にギャグをちりばめており、完成度の高い漫画に仕上がっています。そのために、ファンからの評判はよく、レビューでは高評価がついています。
「どうぶつの国」は打ち切りではなく、作者は満足して完結させた可能性が高いです。
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