弱者を食い物にするアウトローの末路
『闇金ウシジマくん』の最終回は直前までのウシジマくん対ヤクザの滑川という怒涛の展開から一転、一般人に刺されて終わるという内容でした。
最終回が雑誌に掲載された当時、ネタバレサイトを含む多くの書評では賛否両論だったのも事実です。
頭が良く腕っぷしもあるダークヒーローの最後としてはあまりにも呆気ないと非難する声がある一方、違法ビジネスを営むアウトローらしい末路と好意的な評価もありました。
弱者を食い物にするアウトローはフィクションの世界であっても幸せに終わってはいけないという、ファンの複雑な心境がこのような評価をもたらしたと言えるでしょう。
社会の闇を乾いた描写で表現した問題作
『闇金ウシジマくん』はその陰惨かつ暴力的な内容から読む人を選ぶ漫画と言えます。しかし、話の内容は深く練り込まれている他、登場人物の描写が丁寧なので読み応えがあるのも事実です。
非現実的に思えるものの決して他人事ではない、社会の闇をドライに描いた本作は他に類を見ない傑作と言っても過言ではありません。
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