福ちゃんの性格を見抜けなかった田岡監督
田岡監督は中学時代から有名だった仙道彰と共に福ちゃんにも期待していました。この仙道・福田を育てることに情熱を燃やしていました。
田岡監督は、繊細でプライドの高そうな仙道は褒めて伸ばそうとし、見た目にもタフそうで、打たれ強そうで、失うもののない福田は叱って伸ばそうとしたのです。これが間違いでした。人は見かけによりません。
福ちゃんはプレイも顔も粘り強いのですが、性格は非常に繊細で、プライドの高い男だったのです。
毎日のようにみんなの前で監督に怒鳴られ、叱責され、ついに福ちゃんはキレてしまったのです。
福ちゃんのプライドの高さが表れる初登場シーン
謹慎中の福ちゃんは桜木花道を見かけて呼び出しますが、来てくれません。花道もプライドが高く、ヤンキーなので呼び出されて行くのはいやなんですね。お前が来い、の言い合いです。
福ちゃんは1コ年上なことも理由にしますが、とうとう花道は帰ってしまうのです。
しかしこれは、年齢だけでなく、花道が仙道に一目置いているからこそ、花道をライバル視していたのです。
福ちゃんの名言
福ちゃんは試合中、歓声が起こると、もっとほめてくれ、と身震いします。繊細な福ちゃんの心の声です。
また、監督の指示を遮り、「仙道のプライドが傷つく。あいつはきっと負けない」と発言します。仙道への信頼とともに、プライドが高い福ちゃんだからこそ飛び出した名言です。
そしてセリフとして発言してはいないのですが、謹慎中に福ちゃんは神社や公園で練習します。しかし日本にはバスケットゴールのある公園は少ないのです。そこには空しかなかった。
この切ない一文が福ちゃんのバスケへの渇望をよく表現しています。
プライドの高い人を育てるのは大変!
福ちゃんはプライドが高く、繊細な心の持ち主です。スポーツでも仕事でも、このようなタイプは育てる側も非常に気を遣いますし、見た目で判断してしまうと田岡監督のように間違えてしまう可能性もあります。
しかし福ちゃんの場合は、謹慎中の悔しさが力となり、より強い選手になることでしょう。
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