スケキヨとは
スケキヨのフルネームは犬神佐清です。横溝正史の小説「犬神家の一族」の登場人物で、この作品は探偵金田一耕助を主人公とするシリーズの1つです。小説の初出は雑誌「キング」で、1950年1月号から1951年5月号まで掲載されました。
これよりネタバレのあらすじです。
昭和20年代のこと、信州の財界の大物犬神佐兵衛が亡くなり、相続を巡って連続殺人が起きます。それは犬神家の家宝である「斧(よき)、琴、菊」の神器に見立てた殺人でした。この神器を持つものが犬神家の相続権を持ちます。
佐兵衛には3人の妾に産ませたそれぞれ母親の違う3人の娘がおり、それぞれに1人ずつ息子がいます。そのほか佐兵衛が50歳を過ぎてから青沼菊野に産ませた息子、青沼静馬がいました。
佐兵衛の娘の1人松子の息子がスケキヨです。スケキヨは戦争で顔を負傷したという理由で、マスクをつけて帰ってきます。スケキヨは犬神佐武、犬神佐智、静馬、法律事務所で働く若林の4人を殺した犯人だと名乗り出ますが、真犯人はスケキヨの母松子でした。金田一に見破られた松子は、毒を飲んで自殺します。
原作とは異なる1976年の映画
「犬神家の一族」といえばスケキヨの白いゴムマスクと湖から突き出した2本の足が印象的ですが、このイメージは1976年の映画によるものです。
映画では頭全体を覆うタイプの白いマスクでしたが、原作では負傷する前のスケキヨの顔に似せて作られた仮面です。沼から突き出していた青沼静馬の遺体は原作ではパジャマを着ており、水面ではなく湖に張った氷から突き出ていました。
ちなみに、この映画で金田一耕助を演じたのは石坂浩二、顔が似ているスケキヨと静馬を演じたのはあおい輝彦でした。
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