雪虫がうざい!冬の訪れを感る虫の正体はとは?アブラムシ?

生活

そもそも雪虫って?

雪虫と呼ばれている虫は数種類います。ここでは、主に北海道で見られる雪虫について見てみましょう。

一般的なのは和名が「トドノネオオワタムシ」と言い、白い綿毛のついたアブラムシの仲間で、体長は3ミリから5ミリ程度です。

そして、トドノネオオワタムシの生息地は、北海道だけではなく本州にも広く分布しているので、雪国の虫というわけではないようです。

雪虫の生息サイクル

北海道在住であれば、毎年見ることがある雪虫ですが、その生態については意識することなく、あまり知られていないのが実情でしょう。ではどのようなサイクルなのでしょうか。

雪虫の生態は、ヤチダモなどの樹木の幹の隙間に産卵し越冬、春に孵化し、ヤチダモの芽や葉に寄生します。初夏になると、やがてトドマツに移動します。実は、この時も白い綿毛のようなものがありますが、飛散する個体数や綿毛の密度などが高くないので見かけることがないようです。

トドマツの根に寄生し、樹液を吸いながら数世代を過ごした後、晩秋から初冬にかけて産卵のためにヤチダモへ移動します。この移動の時に見るものが、雪虫の正体ということになります。

ちなみに白い綿毛に見えるものは、炭化水素などを成分とした多量の白い蝋物質(分泌物)だそうです。