マイナーな成人向け漫画のセリフ
「産め神の子を!」というセリフは、「クレタの牝牛」という作品に登場します。「クレタの牝牛」は成人向けの短編漫画であり、雄の人型牛であるミノタウロスと、屈強な男性であるテセウスの関係が描かれます。ギリシャ神話が元で、その神話の流れを改変した内容となっています。
神話では、ミノス王の妃と牡牛の間に生まれたミノタウロスは、テセウスに退治されます。しかし、「クレタの牝牛」では、ミノス王がテセウスを陥れ、テセウスはミノタウロスの子どもを産むための母体にされてしまいます。そして、テセウスは、実際に子どもを産むことになりますが、その際にミノス王の口から発せられたのが、「産め神の子を!」というセリフです。
別作品が有名になったことで知名度が高くなった
「クレタの牝牛」は同性愛をテーマにしている上に、人と怪物の関係が描かれているという、マイナーな作品です。そのため、本来であれば大勢の人の目に触れることはありません。しかし、作者である田亀源五郎が手掛けた、「弟の夫」という作品が有名になりました。
「弟の夫」は数多くの賞を得た上にドラマ化までされ、田亀源五郎の名前も広く知られることになっています。その結果、田亀源五郎が渾身の作品として世に出した「クレタの牝牛」の知名度も高まり、大勢の人に知られることとなりました。
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