昔と今でサッカー漫画を描くことの難しさが原因
シュートはワールドユースを有終の美として描くことを念頭に置いて続いていましたが、残念ながらそこまで行きつくことなく完結します。
人気を落とすきっかけになった背景が、昔と今では違うサッカー漫画のニーズの変化です。シュートが始まったのが平成初期であり、当時はプロ化もしていなかったので人気自体も根付いていなかった時代です。そのためわかりやすい内容にするためにサッカーの戦術よりも、キャプテン翼のように必殺シュートやドリブルなどを見せることで人気を獲得します。
しかし最終シリーズの新たなる伝説まで行くと、現実もプロ化が成熟し誰もがサッカーを楽しむ時代になっています。この時代になると必殺シュートやドリブルよりも、選手の能力や戦術などのリアリティが求められるようになります。
シュートの世界観と現実のニーズがかけ離れてしまい、その結果として人気を落とす結果になったのです。
サッカー漫画の礎になったことに変わりない
シュートの打ち切りの理由は、はやり時代の流れに作品がついていけなくなったのが要因です。
ただ時代についていけなくなったとはいえ、シュートの構成は大きいことに代わりないです。なぜならこの漫画で興味を持った少年たちが、小野伸二を代表するように実際にプロとなって活躍しているからです。
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