物語の鍵となる等価交換
鋼の錬金術師で大きな鍵となるのは、等価交換という考え方です。何かを得るためには、代わりに何かを差し出さなければならないというルールです。そのルールに基づいて、真理の扉に辿り着いた人は、自らの身体の一部を情報と交換させられるわけです。
実際にどこと交換させられるのかは人それぞれで、アルフォンスのように全身が持っていかれる場合もあれば、内臓や視力を持っていかれる場合もあります。そして、真理の扉で身体の一部の代わりに情報を得た人は、両手を合わせるだけで錬金術が使用できるようになります。
一般的な錬金術師が錬金術を使用する場合は、式や図形を用意しなければなりませんが、その必要がなくなります。
真理の扉は等価交換のルールに則っていますが、その基準は明確にはなっていません。理屈で考えると、左足を持っていかれたエドワードと、全身を持っていかれたアルフォンスでは、アルフォンスの方が得られた情報量は多いはずです。
しかし、そのような描写は特にありません。また、人ひとりの命を、錬金術を使える能力と引き換えにできるなど、ある程度漠然とした価値基準です。
真理の扉の設定はわかりにくい
真理の扉は、あえて正体がわかりにくく描写されている可能性があります。そして、正体が分からなくても鋼の錬金術師の物語を楽しむことは可能です。
ただ、世界観やルールがしっかりしているので、考察してみるのも良いでしょう。
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