アニメ化や実写映画化もされた「蟲師」
「蟲師」は2000年から2008年の間に、全10巻の単行本が発行されました。漆原友紀の代表作で、アニメ化や実写映画化もされた大人気のファンタジー漫画です。
舞台は日本ですが、レトロな雰囲気が漂う時代を設定しており、幻想的な風景が描かれています。
ここからはネタバレになりますが、「蟲師」の主人公は白髪頭の青年です。ノスタルジックな画風に、クールな主人公の組み合わせが絶妙です。主人公は蟲が見える蟲師で、蟲に関する不思議な現象に遭遇します。
中には、悲しく切ないエピソードもあり、心に残るストーリー展開が大きな魅力になっています。作者の漆原友紀は画力が高く、とりわけカラーページの美しさが好評です。
「蟲師」の特徴は、主人公がさまざまな土地で蟲に悩まされる人たちに出会い、対処することです。
小さな蟲から大きな蟲まで、個性的な蟲がたくさん登場するために、決して飽きることがありません。
また、全体的に静かな雰囲気が流れています。そのために、主人公と蟲が対決するシーンが、騒々しく感じることはありません。
主人公の子ども時代を描いたエピソードもあり、奥深い作品に仕上がっています。情緒あふれる漫画が読みたい方に、ぴったりな作品です。
「蟲師」は打ち切りにされたのか?
アニメ化や実写映画化だけではなく、「蟲師」はゲームや朗読劇にもなるほど人気があります。
ここからネタバレですが、最終回では主人公が強力な蟲を打ち負かしたあとに、どこかに旅立つシーンで終わります。まるで、これからもストーリーが続くようなエンディングです。
全10巻で完結しましたが、2014年の1月号と2月号に続編が雑誌に掲載され、番外編として単行本も発行されました。打ち切りの噂が出た理由は、全10巻が短いように感じるファンが多かったからです。
けれど、番外編の評判もよく、現在も根強いファンがいます。そのために、「蟲師」は決して打ち切られたのではありません。最初から全10巻で終わる予定だった可能性はとても高いです。
ピックアップ