荒れ地の魔女がかわいい理由
2004年に公開されたジブリ映画「ハウルの動く城」では、帽子屋で働くヒロイン・ソフィーに対して老婆になる呪いをかけます。
その時の姿は、中年の女性で毛皮や宝石を身に付けたゴージャスな印象でした。元は優秀な魔法使いでしたが、50年前に悪魔と契約したことで、荒れ地の魔女となってしまったのです。
私利私欲のために好き放題なことを繰り返す荒れ地の魔女を、魔法学校の校長であるサリマンは許しませんでした。王宮に荒れ地の魔女を呼び出し、長い階段を登らせることで体力を奪ったのです。
力尽きた荒れ地の魔女は、サリマンによって魔力を奪われてしまいました。実年齢の姿に戻った荒れ地の魔女は、かわいい老婆としてソフィーやハウル達と行動を共にします。
このことから、荒れ地の魔女がかわいいという評判が広がったのです。
しかし、この荒れ地の魔女の設定は原作とかなり異なるようで、原作ファンのなかには不満と感じる人もいました。
荒れ地の魔女は原作では敵
ジブリ映画「ハウルの動く城」では、階段を登った後はかわいい老婆となった荒れ地の魔女。ソフィーを励ましたり、マルクルと一緒にいたりと味方のように見えます。
ですが、原作では全く違う描かれ方をしています。
原作「魔法使いハウルと火の悪魔」では、荒れ地の魔女は火の悪魔であるアンゴリアンによって操られているという設定です。ハウルやサリマン達のいい部分だけを集めた完璧な人間を造ろうとしていたのです。
そして、ソフィーに呪いをかけたのにも深い意味があったわけではないようです。原作の荒れ地の魔女は、最後までハウル達とは敵対同士でした。
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