ベン・ジョンソン選手の影響とドーピングの結果
ドーピングの疑惑を向けられたもう一つの理由がベン・ジョンソン選手の影響があります。ベン・ジョンソンは男子陸上のカナダ代表としてジョイナー選手と同じソウルオリンピックに出場して100mで金メダルを獲得した選手です。
世界記録による金メダルの獲得で大きな話題となりましたが、競技後の検査でドーピングが発覚しメダルの剝奪、永久追放の処分を受けています。
この騒動が起きたことで同じ大会で女子選手として200mの世界記録を達成したジョイナー選手にも疑惑の目が向けられたのです。
しかし、検査結果は陰性でジョイナー選手は白と判断されています。
亡くなった原因と薬物との関連
ソウルオリンピックの翌年の1989年に電撃引退をしたジョイナー選手は一般人として普通の生活を送っていましたが1998年に亡くなっています。
死因は重度の癲癇発作による窒息死です。ジョイナー選手が患っていた先天性の病気の発作が原因とも言われています。
一部では薬物の使用を疑う声も上がっていますが、ジョイナー選手が薬物を使用していた記録はありません。
世界記録の抹消危機
ソウルオリンピック後に行われた検査で白と判断されましたが、当時のドーピング検査は精度が低かったのは否めません。そのため、再検査が不可能とされる2004年以前の記録は無効にすべきという声も出ています。
提言が承認された場合、ジョイナー選手が作った偉大な記録はこの世から抹消されてしまうかもしれません。
ピックアップ