元々は青年誌に連載されていたマンガ
現在のクレヨンしんちゃんは国民的アニメと呼ばれるほど多くの人々に愛されていますが、元々は青年誌の「漫画アクション」に連載されていました。
ジャンルとしては青年マンガに含まれ、その内容は現在のテレビアニメのようなほのぼのしたホームコメディの他、下ネタや政治ネタなど過激な部分もありました。
特に連載初期の作品は性的かつ暴力的な内容もあり、インターネット上では初期と現在のクレヨンしんちゃんは別物という意見もあるほどです。
マンガならではの誇張されたギャグ描写が特徴
初期のクレヨンしんちゃんに見られる特徴としてマンガならではの誇張された表現があります。
母のみさえにげんこつをされた際に大きなタンコブができるなどマンガ的な誇張表現は現在でも見られますが、初期の作品はその傾向が顕著でした。
中でも幼稚園の給食を配るシーンで主人公のしんのすけの顔が深くめり込んだ描写は初期の作風の象徴とされています。
これは給食を配る際、シチューの温度を確かめる目的でしんのすけが調理のオバちゃんの足に寸胴を押し付けた結果ですが、常識であり得ないほど顔を変形させた痛々しい描写は読者の年齢層が高い青年マンガならではと言えます。
いわゆる「前が見えねえ!」のコマはインターネット上で拡散されています。
似たような暴力描写として、バスのハンドルをしんのすけの顔にめり込ませているシーンがあります。
危険な箱乗りをしているしんのすけに対し、幼稚園の保母であるよしなが先生が怒りを露わにするシーンですが、走行中のバスのハンドルをもぎ取って幼稚園児の顔にめり込ませる設定はカオスであることはもちろん、シュールな雰囲気も醸し出しています。
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