20世紀のハリラン
「ハリウッドランチマーケット」という店は、1972年に東京都心の千駄ヶ谷で立ち上げられました。1975年6月には聖林公司(せいりんこうし)という会社が設立されて運営母体は法人化します。
会社名の「聖林」はハリウッドという地名・英単語を漢字に置き換えたもの、対して「公司」という中国語は、日本語で会社という意味です。
創業者は石津謙介が立ち上げた伝説の会社・ヴァンヂャケットの元スタッフで、その人物がVANを退社したのち1960年代後半に船でアメリカに渡った際に受けた刺激が源になっています。
なお、「ハリウッドランチマーケット」とはセレクトショップの名前であると同時に、このショップによるオリジナルファッションブランドの名称でもあります。
もともと千駄ヶ谷にお店を持っていたものの1979年におしゃれな代官山へと店の場所を移し、セレクトアイテムだけでなく店のオリジナル商品も強化していきました。
1980年代に入ると「BLUE BLUE」というブルーデニム系の新業態を立ち上げ、こちらが会社の業績を押し上げます。1990年代以降は、一世を風靡していたSAMPの木村拓哉が愛用するブランドとして有名になっていき、若者からの人気は完全に定着しました。
ちなみにブランド名・ショップ名が長い中で、いつしか若者達の間では「ハリラン」と略されるようになっています。
21世以降のハリラン
ユナイテッドアローズやBEAMSよりも長い歴史をもつハリウッドランチマーケットは、クオリティの高い作品を武器にリーマンショックもうまく乗り越えました。
そして、アメカジ・ストリート・ワークウェアなど様々な要素が混じった唯一無二の作風を武器として、2010年代以降も成長を続けています。
卸販売も好調で、会社の公式サイトによると2022年時点では国内外に約150店舗の卸先があるそうです。
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