その後の二人
この回では、その後のエピソードも描かれており、読者が最も気になる「その後」をうかがうことができます。かつて二人のまわりで過ごしていた仲間たちは、それぞれ違う道を歩むように。
五代のガールフレンドでもあった七尾こずえは、銀行員の先輩と結婚し、幸せな生活を送っています。また、音無響子に好意を寄せていた三鷹は、九条明日菜と結婚して子宝にも恵まれるように。
一方、子供を出産した音無響子は、五代と共に一刻館へ再び戻ってきます。そして、春香と名付けられた赤ちゃんに、「おうちに帰って来たのよ」と告げます。
「パパとママが初めて会った場所なの・・・」と。二人を取り囲むように人々が集まり、花びらが舞うシーンが描かれています。
幻想的なタッチと、「あたしより長生きして」と言った時の表情から、「えっ!音無響子って死んじゃうの?!」と深読みする人がいるかもしれません。
原作では、それについて触れていることはないです。読む人にとって、受け止め方は様々でしょう。
しかし、それまでの経緯をくみ取れば、単純に二人にとって大切な場所に戻り、そこから新たなスタートを切ろうとしている、と捉えることができるのではないでしょうか。
もう一度「めぞん一刻」を読んでみよう
「めぞん一刻」では、音無響子という女性の心模様がとても丁寧に描かれています。女性の中には、「わかるわかる」と共感する人も多いはず。
「もう読んだことあるよ!」という人も、もう一度、音無響子の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
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