ロゼの魅力
原作ではロゼのみですが、アニメではロゼ・トーマスという名前になっています。更に肌の色は褐色となり、その印象はかなり違います。
性格は明るく、どこかウィンリィを連想させる少女です。当初は新興宗教レト教にのめり込み、エドワードとアルのエルリック兄弟にも宗教に入るように勧めていました。
恋人を失ったロゼは、レト教の教祖コーネロの奇跡の力にすがっていたのです。その力でいつか恋人は復活すると信じていたのです。
しかし、エルリック兄弟によってコーネロの悪事を暴かれ、ロゼは恋人が戻らない現実に落胆します。
ファンの多くがあげる好きなシーンの中に、自暴自棄になったロゼをエドが励ます場面があります。エドは、泣いているロゼに対して立って歩けと言います。立派な足があるのだからと言うエドの姿に、ロゼは再び生きる力を取り戻すのです。
ロゼは、原作でも初盤から登場していたため、原作者にとっても思い入れがあるキャラクターと考察されます。
原作とアニメの違い
2003年にアニメ化された「鋼の錬金術師」では、原作との違いも多くありました。原作のなかでも好きな女性キャラクターとして知られるロゼもその1人です。
名前もそうですが、彼女のその後はかなり過酷なものとなりました。エルリック兄弟が去った後のことは、原作では詳しく書かれてはいません。
しかし、アニメでは軍に連行され暴力を振るわれます。そのショックから笑顔も声も失ったロゼは、ダンテに拾われます。エンヴィーがエドを倒すシーンを見たロゼは声を取り戻し、無事にリオールへと還ることができます。
更に、ファンにとってショックな展開となったのはロゼが出産をしたことです。軍に連行された後の虚ろな表情から、おそらく軍の誰かに乱暴されたのだろうと推測されました。
しかし、これはアニメオリジナルの設定であり、原作者も後に後悔しています。当初、アニメ制作者側はロゼではなく、ウィンリィにしようとしていたそうです。ですが、それを断った結果、ロゼが悲劇の少女となってしまったのです。
原作者である荒川弘さんは、この時はまだまだ新人。強く抗議ができなかったようです。
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